心のネジを巻く日記

発達障害児の子育てと日常を綴るブログです

「ダウン症の次男の子育てはフツーに幸せ!」奥山佳恵さんのインタビューを読んで

朝日新聞の朝刊で、奥山佳恵さんの全3回のインタビューが掲載されています。今日は、その2回目でした。

前回は、次男の出産から「ダウン症」と診断されるまでの経緯、その時の奥山さんご夫婦の心境が書かれていて、「障害ではない」と最後まで信じたかったという奥山さんの気持ちにはとても共感できるものがありました。

特に、奥山さんは長男の子育てにすごく疲れきっていたタイミングでの次男の出産だったそうで、「これから2人の子どもを頑張って育てなきゃ」と思っている時に産まれてすぐの子どもに障害が判明するのは、やっぱりショックだったと思います。

今回のインタビューでは、現在4歳になる次男のこれまでの子育てを振り返った奥山さんの気持ちが書かれていました。

周囲の言葉に傷付いて…

次男の美良生(みらい)がダウン症と診断されたことを人に伝えるたびに、障害があることを再認識して傷付きました。癒してくれたのは美良生自身。

可愛いという思いは揺るがず、触れ合うと心がぽーっと温かくなる。傷付いては癒される、を繰り返すうちに、心に筋肉がつき、だんだんとどんな言葉も跳ね返せるようになっていった。

朝日新聞『キミとどたばた』より

 たとえ「障害児の母」という立場であっても、けっこう本人は普通に楽しく子育てしていたりするのだけど、周囲からの色々な言葉であらためて「私たち親子は普通じゃないのか…」と、再認識して傷付くことって、本当に多いんですよね。

たぶん、障害の子どもと接したことの無い人からすれば、障害児を育てることってすごく異質なことに感じるかも知れないのですが、私たちにとってはそれが日常で、あたりまえのこと。

だからわざわざ「大変でしょ」とか「ショックじゃないの?」みたいな、興味本位と偏見がないまぜになったような言葉をかけられると、本当に傷付きます。

でも、やっぱり奥山佳恵さんみたいに、「次男のことを周囲に色々言われて傷付いても、その傷を、次男自身が癒してくれた」っていう気持ち、すごくよく分かります。

この子さえ幸せなら、笑ってくれたら、それだけで充分だと思えるんですよね。

何も知らない人が適当なことを言ってきても、自分さえしっかりしていれば、そんなのは平気で跳ね返せる。奥山さんは「心に筋肉がつき」と表現されていますが、ほんと沢山苦しんで、それを乗り越えたパパやママはどんどん打たれ強くなっていきますよね。

母親につたえる勇気

奥山佳恵さんは次男にダウン症があると分かっても、しばらくはご自分のお母さんに伝えられなかったそうです。

母に息子の障害を拒否されたら、私まで拒否されたように感じて崩壊し、子育てもきっとできなくなる。それが怖かった。

朝日新聞『キミとどたばた』より

いつも自分を支えてくれた母だからこそ、次男のことも理解してくれるだろうか…という不安。

精神が極限状態の時って、もしも何かのきっかけで自分自身が崩壊しちゃったらどうなるの?っていう考えが頭に浮かぶんですよね。私も長女の子育てで何度か同じことを思いました。

これはきっと、本当の意味で「ギリギリ」を経験した人じゃないと分からないと思います。

次男のダウン症診断から1カ月、奥山さんはついに電話で母親にそのことを伝えます。母親から返ってきた言葉は、「そうだったの。(中略)みんなで育てていきましょうね」でした。

母親の言葉を聞いて涙が止まらなくなったという奥山さんですが、次男のことで涙を流したのはそれが最後だったそうです。

「この子は私の自慢の息子です」と堂々と言えるようになり、2013年にはブログで次男のダウン症を公表。

障害のリスクをおそれすぎないで欲しい

ダウン症を始めとするさまざまな障害について、「そういう子どもが産まれてきたらどうしよう…」と過剰に心配する人も多いですよね。

私自身、実際に出産と子育てを経験するまでは、「もしも障害を持つ子どもが産まれてきたら人生が変わってしまう…」というような、すごく極端な考えを持っていた時期もありました。

でも、たとえ家族に障害があっても、基本的な生活ってそこまで変わりませんし、自分の気持ちの持ちようでプラスに変えることもできるんです。

奥山さんはダウン症の次男との生活について、「実際に暮らすとびっくりするくらいフツーに幸せ」だと語っています。

もちろんダウン症のお子さんの子育ては大変なことがたくさんあると思いますが、それでも、楽しく前向きにお子さんと向き合っている奥山佳恵さんの姿にはすごく励まされるものがありますよね。